TEKI雑記

古民家暮らしのDIYな日々を綴ります

薪割に西山商会特製薪割斧「金太郎」


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以前の薪造りは造園屋さんが伐木したものを頂き、チェーンソーで40~45㎝に玉切り、そして太いものは「斧」で割っていました。 製材所に勤めている今は、製材されている端くれをチップソーで切り揃えて頂戴しますので、玉切り作業はありません。丁度良い径なら木割り作業もなく楽チンです♪ですが、この度 3寸5分(105㎜)角材を頂戴しましたので、久しぶりに木割りしました。

私は「斧」のヘビーユーザーというわけではありませんが、これまで私が買って使ってみたものをレビューしたいと思います!

私が一番初めに買ったものはコレです。

刃の形状を見てください。クサビのようなものが付いているおかげで、パカッと割れそうです。販売店も非常に使いやすく女性にもビギナーにもおすすめだと言っておりました。しかもこのルックスがカッコいい💖と惚れて買いましたが…

実際使ってみて…

形状が良いと思っていたクサビのせいで視界が悪く、狙い打ちがしにくいのです。そして最悪は、振り下ろしたものの大外れで柄に当ててしまうのです(>_<)

私が下手くそなんでしょうが、ビギナー向きではないような…

割った感じは、確かに生木ならパカッと割れますが、伐木して半年おいたのを玉切ったものは割れないの何の!そこで、ゥン(・・?という違和感を感じたものの、私の技術不足なのだろうと次に買ったのが…

懲りずにヘルコ社製のもので、現在は廃盤になったのか替刃しか出てきませんでした。

このモデル「トマホーク」の柄は樹脂製で、刃は替刃なので、柄をガンガン当てまくった私としては、これは良いのでは!とまた飛び付いてしまったのでちた。

そして実際に使ってみまして…

っていうかもう結論から言います!もし「斧」選びで迷っていたら、悪いことは言わないから、やめときなはれ!ネットフリマでもし安くあっても、買っては駄目ー(>д<)ノ

だって鉄屑レベルですもの!

あまりにもヒドイ「斧」なので、薪ストーブヘビーユーザーの方にも使ってもらいました。同じく割れないの何の。乾燥してたら駄目。節があると駄目。堅木は駄目。捻れたごんたくれはもってのほか。無節のびしょびしょの生の真っ直ぐな杉桧しか使えない薪割り斧なんていりますか?

ある杣人が西洋の「斧」を見て、こんなん「斧」じゃないわ!と、バッサリ切っていましたが、偏見ではなく日本では使い物にならないと知ってのことだったのかもしれません。

いやはや、トマホークは15,000円もしたのですがね…高い授業料でした。

対象物が木である以上、「斧」はその土地の樹種、気候風土、人種に合ったものに改良されているであろうと思うと、輸入品が自分に合わないのも当然のことかもしれません。

デザインがカッコいい「西洋斧」と比べると「和斧」は渋すぎますが、和の心と共に「和斧」を掘り下げ紹介していきたいと思います!

「斧·オノ」と「鉞·マサカリ」

よく混同されやすいですが、用途的にはよー似たもんだと思います。

私が持っている「鉞」がコチラです。


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ラベルには「手オノ」と書かれていましたが、間違いではありません。竹中大工道具館の資料によると、刃巾の狭い細長い「オノ」を「斧」、刃巾が広く片側がくびれている「オノ」を「鉞」と呼びます。これは言い換えれば、「鉞」は「オノ」の一種だということになります。

独特な形状の「鉞」ですが、地域によって好まれる形もいろいろありますが、まあそれはともあれ、「斧」と「鉞」の用途の違いが気になるので調べてみましたが、曖昧です。

広辞苑で「鉞」を引くと、おもに木を伐るのに用いるとありますが、 竹中大工道具館では「鉞」はおもに材木の側面をはつり(削り落す)、角材に仕上げるのに使用するとあります。

う~ん( ´~`) はつり作業は「鉈」「ちょうな」「槍鉋」もありますので、どの道具を使うかはその地域性や個人の判断によることでしょう。しかし杣仕事と大工仕事を兼任している人は少ないであろうから、よく似た作業であってもきこりはきこりの道具、大工は大工の道具を使いこなしていたのだと思います。因みに私の手オノ「鉞」は「大工鉞」とも言うそうです。

「切斧」と「割斧」

「切斧」「割斧」と「斧」を用途で分けて言うことがあります。「切斧」は木材を横方向に切る、伐採・切断用の道具で、刃が薄く木に食い込みやすい形をしています。チェーンソーや鋸がある今、伐木で「斧」を使う人はいないでしょう。因みに「鉄斧」がない時代は、「石斧」で伐木をしていました!ものすごい労力ですね。「割斧」は木材を縦方向に打ち割る道具で、刃が厚く楔のような形をしています。現代人が「斧」を使うとしたら専らコレですね。


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ヘルコ社アックスの後、「和斧」の良さを再認識しまして使っていましたが、引っ越しの際、人にあげてしまいました。

ですのでこの度、新しく「和斧」を買いました。梱包が面白いですね。ものがまるわかりです。


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開封の陣


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西山商会パンフ付き


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これぞ「和斧」!

破壊力抜群!西山商会特製土佐鍛造薪割斧、その名も「金太郎」‼️‼️

さて、「斧」は刃の重さで見るのですが、1.9kgと1.7kgで迷いましたが、1.7kgにしました。この重さは以前も使っていましたが、長時間薪割りしていても大丈夫な丁度よい重さです。1.9kg は振り上げまでがしんどいでしょうが、振り下ろしは力がいらないのでよいと思います。ただ、重たいものは玄人仕様ですので、はじめの一本は1.7kgがオススメですかね。


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さて、「斧」の表裏を考えた時、諸説ありますが私はこちらが表になると思います。(ラベルは裏に貼られていますが)「斧」で伐木する場合、右利きの人はこちらの面を上にしてバットを振るように反時計回りに打っていたからです。

そして気になった方もいるはず…

刃のこの三本線は何のため('_'?)

これは「神酒」や「酒、塩、米」を表し、木を伐る前、「斧」を立て掛け森へ感謝し拝んでいたのだとか。本来なら現物の供え物が一番ですが、山の中では難しく「斧」に刻むことで、簡略化したのだそうです。


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そして裏の線は、何と四本!

そしてその意味は…

木を育てる四つの気❗

太陽(日)

空気(風)

なので、地域によっては「斧」を「ヨキ」というのでしょう。

そして、表裏合わせた線の意味は!

表が三で裏が四で、「みをよける」「身を避ける」で安全祈願していたそうな!

古人は山に神が降りると信じ、森を敬っていました。しかし、山には魔物もいて、魔物が事故を誘発するとも考えていました。魔物がなんなのかは地域により違うようです。虎であったり、大蛇であったりで、七本の線は虎よけ、魔除けの印になったそうです。

さて、「和斧蘊蓄」いかがだったでしょうか。恵みに感謝する畏敬の念と杣人の命も脅かす事故を引き起こす魔物に対する畏怖。ジャパニーズアニミズムっておもしろいですよね。


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「和斧」は乾燥した角材も


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パッカ~ンと割れますよ(^-^)/